日常動作が健康を創る…身のこなしのメソッド・自然身法

基本身法

基本身法

 自然な身のこなしの基本であり、また、自然護身法の基本原理ともなっている「まるい力」、「あわせ」、「波ながれ」を養成するための基礎となる鍛練法が、「すだち」「立禅(站樁功)」と「ふりこ(スワイショウ)」です。それぞれの動作、練習法を紹介します。

すだち

 両足は平行に軽く開きます。膝を緩め、軽く曲げ、背は頭頂部が天から釣られているように楽に伸ばします。背が丸まり前傾した陰の姿勢でもなく、胸が張り腰が反った陽の姿勢でもない、自然に背筋が伸びた中の姿勢になります。すだちは体の中心に垂直軸を作りだし、体軸がぶれない回転(芯転)が容易になされるようになります。


立禅(站樁功)

 両足を肩幅に開き、背筋を伸ばし、膝は軽く曲げた状態でリラックスして立ちます。両腕は胸の高さに上げ、力まず、水に浮いている浮き輪のようにします。両手は指を軽く開き、胸の方に向けます。左右の手の指先は20cm~30cmくらい離します。眼は半眼の状態とし、自分の1m先の床面をぼんやりと見るようにします。呼吸はゆったりと自然で楽な呼吸を保ちます。最初のうちは5分くらいから始め、慣れてくるに従い10分、15分と伸ばしていきましょう。毎日続けることにより「丸いちから」を養います。


ふりこ(スワイショウ)

 気功法の一種で、両腕を軽く振る振る簡単な動作で身体をゆるめる心地よさを味わうことができます。また、身体の中心軸(体軸)で動く感覚を得るうために最適な動作です。前後のふりこ(前後スワイショウ)をはじめ5つの動作があります。

・前後のふりこ(前後スワイショウ)

 両足は肩幅に開き、つま先を平行に正面に向け、上範半身は自然体で両腕は力を抜いて体側に垂らします。両腕を左右同時に振子のように前後に振ります。両腕を振る高さは、前方ではおへそを超えない高さまで、後方では腰の高さを超えない程度にします。重心は両腕が前方にきたときはかかと側にかけ、両腕が後方にきたときはつま先側にかけます。

・交互のふりこ(交互スワイショウ)

 両足は肩幅に開き、つま先を平行に正面に向け、上範半身は自然体で両腕は力を抜いて体側に垂らします。体軸を中心にして上半身を軽く左右交互に回転させるのに合わせて、両腕を左右交互に前後に振ります。重心は右手(左手)が前方にきたときは右足(左足)にかけます。

・ひねりのふりこ(ひねりスワイショウ/スワイショウ・逆)

 両足を肩幅に開き、つま先は平行正面を向け、両膝をやや曲げた状態で、上半身は自然体で両腕は力を抜いて体側に自然に垂らした状態で立ちます。体軸を中心に上半身を左右交互に回転させます。このとき両腕は上半身の回転に合わせお腹と腰に巻きつけるようにします。重心はお腹に巻きついた腕の側の足にかけます。両腕は力任せに無理矢理振り回すのではなく、「でんでん太鼓」のように体軸を中心にした回転動作に自然に連動するように動かします。

・肩打ちふりこ(拍打スワイショウ/スワイショウ・順)

 両足を肩幅の2倍程度に開き、つま先は外八の字に向け、上半身は自然体で両腕は力を抜いて体側に自然に垂らした状態で立ちます。体軸を中心に上半身を左右交互に回転させます。両腕は上半身の回転に合わせ、片方の腕は手の平で肩を軽く叩くように、反対側の腕は手の甲で腰を軽く叩くように動かします。重心は手の平が肩に振れる腕の反対側の足にかけます。両腕は力任せに無理矢理振り回すのではなく、「でんでん太鼓」のように体軸を中心にした回転動作に自然に連動するように動かします。

・左右のふりこ(左右スワイショウ)

 両足を肩幅の2倍程度に開き、つま先は外八の字にして、上半身は自然体で立ちます。力任せではなく時計の振子のように両腕を左右に振ります。このとき上半身は垂直を保ち、体軸を中心に腰を左右交互に回転させ、全身が連動するように動きます。重心は両腕が左側(右側)に振られたとき左足(右足)にかかります。両腕は力任せに無理矢理振りまわすのではなく、時計の振子のように自然な勢いで動かします。両腕を振った側と同じ方向におへそを向けるように腰を回すとスムーズに動くことができます。

powered by Quick Homepage Maker 5.1
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional